腎臓が悪くなって透析導入が決まると、次は透析施設を決めなければなりません。透析患者さんの増加に従い透析施設も増えていますが、どこで受けたらがいいのか、何を基準にして選ぶべきか迷いますよね。

血液透析は週に3回半永久的に続けていく治療ですから、施設選びは非常に重要です。しかも一度通い始めたらなかなか転院することができません。

今回は透析施設選びのポイントについてご紹介します。
現在透析施設を探している方も、そろそろ透析を考えた方がいいと言われている方も、どうぞご参考になさってください。

甚五郎甚五郎

ピーピーピー(ナースコールの音)

高瀬高瀬

はい、何かありましたか?(また甚五郎さんだ…嫌な予感がするなあ)

甚五郎甚五郎

遅いなあ。呼んだら早く来なさい

高瀬高瀬

どうしました? ご気分が悪いですか?

甚五郎甚五郎

いや、1日おきに透析に来るのも疲れたし、水分や食事の制限も厳しいし。なんとかしてくれよ

高瀬高瀬

なんとかしてくれと言われても…。いいですか、甚五郎さんは24時間365日働き続けている腎臓の機能がなくなってしまったのですから、こうして透析をして、水分や食事に気をつけることがどうしても必要なんですよ! いつもお話しているじゃないですか

甚五郎甚五郎

そこをなんとかしてくれよ。アンタ、専門家だろ

高瀬高瀬

(…全く甚五郎さんの無茶にも程がある)私達は甚五郎さん達患者さんが、安心して快適に治療を続けていけるように、いつも努力しているんですよ

甚五郎甚五郎

そうかなあ…

高瀬高瀬

じゃあ私達透析クリニックの特徴や患者さんのための取り組みについてお話しますから、よく聞いてくださいね。クリニックによって違いもあるので、これから透析を始める方にとっての施設選びのポイントにもなると思いますよ

甚五郎甚五郎

仕方ない、聞いてやるよ

高瀬高瀬

……

院長やスタッフは何を大切に考えているのか?経営理念について

透析施設は、他の医療機関とは違い一度治療したら終わりという場所ではありません。遠くへの転居などをしない限り、生きている間これからずっと通い続けることになります。

通院の頻度も週3回と多い上に、1回の治療に4~5時間かかります。患者さんは透析中心の生活を送ることになるわけですから、自分に合った透析施設を選んで、医師や医療スタッフとよい関係を築くことがとても重要になります。

そのために必ず確認したいのが、院長の透析患者さんに対する思いやクリニックの経営理念です。院長は、透析患者さん達が元気で長生きしてほしいという気持ちを強く持ち、透析患者さん達のQOLを向上させたいという願いを、クリニックで働く医療スタッフ1人ひとりが共有している。そんな透析施設をおすすめします。

自分に合った信頼できる透析施設を選ぶためには、可能な限り実際に足を運び、院長やスタッフの話を納得いくまで聞きましょう。疑問点や不安点は事前にすべて解決しておくと安心です。

自宅の近くにある? 提携医療機関についても確認

透析治療を長く続けているうちには、体調が悪くなることや、合併症の治療が必要になることもあります。透析施設での対応はどこまで可能か、そして他の医療機関での治療が必要になった時の提携病院はどこかも確認しておきましょう。

病状によっては入院が必要になることも少なくありません。その場合あまり遠くの病院に入院するようではご家族の負担も多くなります。提携医療機関が自宅からあまり遠くない場所であることもポイントです。

透析患者さんへのサービスの種類

透析施設では、患者さんができるだけ快適に透析治療を受け続けていけるように様々なサービスを行っています。長年にわたって多くの透析患者さんを受け入れてきた施設ほど、患者さんにとって何が必要かをよく理解し、サービスが充実しています。実際通院を始めた場合、利用したいものがあるかどうかも調べてみるといいでしょう。

①送迎サービス

血液透析は、ほぼ1日おきに行うため、通院すること自体も大変に感じる患者さんが少なくありません。そのため送迎サービスをしている透析施設も多いです。今は1人で通院できても、長年透析を続けているうちには、付き添いが必要になる可能性もあります。その場合も送迎サービスのある透析施設なら、ご家族の送迎の負担を減らすことができます。

また通院は自分で運転していくことを考えている患者さんもいらっしゃいますが、透析の後は疲れが出たり、血圧が下がるケースもあります。また透析導入をしたばかりの頃は、不均衡症候群という合併症を発症しやすく頭痛や吐き気などが起きることもあります。患者さん自身での運転は避け、送迎サービスを利用してください。

②DVD貸し出し

血液透析治療は1回あたり4~5時間かかるので、その間の過ごし方に悩まれる患者さんもいらっしゃいます。DVD貸し出しを行っている透析施設なら、ポータブルDVDプレーヤーを持ち込んで、映画などを観て過ごすこともできます。

③インターネット

透析室にWi-Fi環境が整っていたり、インターネットが使用可能になっていれば、パソコンやタブレットなどを持ち込んで動画を観たり、仕事をすることもできます。

④管理栄養士によるレシピ紹介

食事制限、水分制限を守りながら、必要な栄養は摂り、美味しく食べることは、透析患者さんのQOLに大きく影響します。管理栄養士が考えたレシピの提供を受けられれば、患者さんのご家族も助かります。

高瀬高瀬

私達が患者さん達のために努力していること、わかってくださいましたか

甚五郎甚五郎

なるほどな。このクリニックのスタッフはアンタも含め、確かにみんないい人ばかりだ。それは、院長の気持ちがみんなに伝わっているからなんだな

高瀬高瀬

そうですよ。とにかく私達はいつでも患者さん第一、患者さんファーストで考えるようにしているんですよ

甚五郎甚五郎

以前、心臓の具合が悪くなった時も、すぐに提携の大学病院を紹介してくれて助かったよ

高瀬高瀬

あの時は心配しましたよ。でも元気になられてよかったです

甚五郎甚五郎

送迎サービスは、いつも利用させてもらっているが、ほんと便利だ。暑い日も寒い日も雨の日も、通院の苦労は感じたことがないよ。それでここに来たら、あとはDVDを観たり、アンタ達と話をしていればいいわけだからね

高瀬高瀬

でしょ? うちのクリニック、甚五郎さんの役に立っているでしょ?

甚五郎甚五郎

そうだな、少しは感謝するとするか。実は昔からの友人が透析を始めるように病院から言われているらしいんだ。透析クリニックの選び方、ワシが教えてやるとするかな

高瀬高瀬

そうですか。では透析施設の選び方のポイントを下にまとめておいたので、これを読んでからお友達に話してあげてくださいね

甚五郎甚五郎

わかったよ、ありがとう

まとめ

  • 透析施設は、週に3回治療を行い、半永久的に通うことになる場所です。一度通い始めるとなかなか転院できないので、慎重に選ぶ必要があります。
  • 院長の思いやクリニックの理念も透析施設選びの重要なポイントです。
  • 病状が悪化した時や合併症の治療が必要な時の提携医療機関がどこかも確認しておきましょう。
  • 送迎サービスや、管理栄養士によるレシピ紹介などのサービスが充実している施設もおすすめです。